メリディアンは大阪府堺市にあるアインスAリゾートが日本総輸入元となるボートビルダーで、本場アメリカにおいても高い人気を誇っているブランドだ。上品で開放的なサロンはオーナーの満足感を十分に満たし、仲間を集めての船上パーティーも可能にする。今回はそんなメリディアンのラインナップの中から、４４１セダンをインプレッションする事にした。

まず、走行性能から確認すると、海面をスムーズに加速し始めたボートは安定した航行姿勢から自然とプレーニング体勢へと入っていく。フットワークの軽い身のこなしで、直進時と旋回時にはしっかりと波を両サイドに切る。ステアリングを大きく切ればボディをグッと傾斜させ、切れ味のあるコーナーリングを見せてくれた。傾斜といっても全幅が4.3mもあるため、恐怖心を抱くような傾き方では全くない。むしろ走る面白さを感じられるバンク角であった。数値面においては、巡航速度２６ノット、エンジン回転数３０００rpm、燃費１４７L。最高速度は３１ノット、エンジン回転数３３８０rpm、燃費１８４Lと良好な数値だ。燃料タンク容量は１,６３４Lあるため、ホームマリーナを拠点にロングクルージングを楽しむ事も十分可能だ。

走行面での高いポテンシャルを確認した後には、このボートの持つ居住性能に触れていきたいと思う。桟橋に係留されたメリディアン４４１セダンを眺めていると、美しいフォルムからボートの持つ上品さが伝わってくる。フライブリッジからハルにかけての高さを十分に確保している事で、フライブリッジやサロン、更にはステートルームにいても圧迫感が全くない。フライブリッジにはシートが複数配置され、テーブル、ギャレーもあり談笑スペースとしても活用できそうだ。

更にはBBQグリルもあり、海上でのバーベキューが可能なのは面白いところである。そして、開放的なサロンは本格的なギャレーも備わり、仲間同士での食事や夜の歓談場所としても使えそうだ。もちろん天候が良くない日には雨や周りの騒音までカットできるので、ニーズに応じて使い分けてみたい。また、ステートルームは２つあり、どちらも過ごすだけでステータスを感じられる作りになっており、プライベートもしっかりと守られている。高い居住性をベースに近場へのショートクルージングから、泊まり掛けのロングクルージングまで幅広く対応してくれる１艇と言えるだろう。