PRINCESS 52 インプレッション

PRINCESS 52 インプレッション

世界の高級ブランドビジネスをリードする『LVMHモエヘネシー•ルイヴィトン』グループの一員でもあるプリンセスヨットは1965年に英国で設立されて以降、その高い技術力を駆使したボート造りで、英国だけでなく世界中で高い評価を得ているボートビルダーだ。拘り抜かれた内装、人の目を惹きつける美しい外観、そして、心を踊らせてくれるアグレッシブな乗り味は一瞬でこのボートが特別な一艇である事を感じさせてくれる。プリンセスの魅力を一言で伝えるのは非常に難しい。なぜなら、考えれば考えるほどアピールポイントが浮かんでくるからだ。別の表現で言うなら弱点が無い。細部まで見れば見るほど、徹底的に拘られており、ビルダーの思いというのが節々から伝わってくる。そんなプリンセスの数あるラインナップの中から、今回は国内初上陸モデルとなるプリンセス52をご紹介しようと思う。

深さのあるV型ハルは安定した走行性能を発揮し、快適なクルージングを楽しませてくれる。また、シーキーパージャイロスタビライザー(NG5)も搭載しており、海上での横揺れを防止してくれる。プリンセスのように居住性の高いボートであれば、ゲストや仲間と海上で過ごすシーンが多くなるが、このシステムがあればゲストが船酔いしにくく、迎える側のオーナーも安心ではないだろうか。

次にこのボートの居住性について触れていこうと思う。このボートを3つの区分で分けると、360度の視界が広がるフライブリッジ、上品なサロンと後方のコックピットがあるメインデッキ、オーナーズステートルーム等のあるロアデッキとなる。フライブリッジは縦の長さと横幅が広く、前方にはヘルムステーションやL型のシートが配置されており、このシートはサンベッドとしても利用が可能になっている。そのため、より操船エリアに近い位置からリラックスした状態でクルージングが楽しめそうである。ステップを上がってスグの所にはシンク付きのギャレーもあるため、軽食だけでなくBBQの提供まで可能となっている。他にも後方のダイニングエリアではゆったりと座れるソファーがチークテーブルを囲むように配置されており、ここでも食事やドリンク、更には長時間の会話も楽しめてしまいそうだ。

そして、メインデッキにあるサロンはとても開放的な空間で天井の高さが抜群に高い。もちろん内装もエレガントな仕上がりになっているため、サロン内のどこにいても、とても開放感があり居心地は抜群だ。メインデッキ後方に配置されたギャレーはサロンとコックピットの両方に効率良く食べ物やドリンクを提供できそうな配置になっている。

もちろん、ロアデッキまで降りれば中央に広々としたオーナーズステートルームが配置されており、プライベートもしっかりと守ってくれる。このボートはデッキから船底にかけての深さが確保されている分、ロアデッキの高さにも余裕が感じられ、どのスペースも広く快適だ。仲間のステイの際には、前方のフォワードキャビンやツインベッドのあるスターボードツインキャビンを提供しても良いだろう。今回国内初上陸となったプリンセス52は高い走行性はもちろん、3つのエリアのどこでも快適に過ごせてしまう優れた居住性も兼ね揃えた非常に贅沢な一艇である事が分かった。

PRINCESS 52
全長 (パルピット除く) 16.36m 全幅 4.75m
ドラフト 1.25m 乾燥重量 23,600 kg
燃料容量 2,400L 清水容量 608L
エンジン Twin Volvo D11-725×2基
クルージングスピード 23〜24ノット (最高速 31.8ノット)

取材協力:プリンセスヨットジャパン 神奈川県横浜市神奈川区橋本町2丁目1-30 TEL: 045-441-7700 URL: http://www.princessyachts-japan.com

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